2019年7月18日に、山と溪谷社から「メスティン自動レシピ」が発売されました。
「メスティン自動レシピ」(山と溪谷社)
昨年出版された「メスティンレシピ ~trangia公認~」に引き続き、フィグインクで制作させていただきました。
初代メスティンレシピ発売から1年ほどが経ちましたが、現在9刷と重版を重ねているとのこと。好評いただいているようで、嬉しく思います。
アウトドアショップでは「メスティン」そのもの自体も爆発的に売れているようでして、アマゾンレビューも1000件近くつけられています。
売り切れていたり、1人1個までとされていたり、まだまだ需要のある中での第2弾の制作となりました。
第2弾の特長は「ほったらかす」ところです。
材料をメスティンに入れたら、固形燃料に火をつけてあとは待つだけ。混ぜたり火加減を調節したりと手間のかかることはさせません(一部のレシピにはありますが)。
メスティン自動レシピで使用している固形燃料は劣化もしにくく、高山や氷点下でも安定して着火する燃料です。災害時の備えとして、持っておく・使ってみておくと、心強いですよ。
前作に続き、レシピ提供は、キャンプ料理専門レシピサイト「ソトレシピ」に登録しているシェフに全面協力いただいています。
フィグインクはソトレシピの運営(主にコンテンツ制作)に携わっておりまして、日頃から勝手知ったるメンバーでワイワイと制作させていただきました。
レシピは「炊く」「煮る」「蒸す」「焼く」と4つの調理法に分けて掲載されています。
ここでは各調理法別の、厳選オススメレシピを紹介したいと思います。
まず「炊く」の章からは豚玉丼をチョイス。
そもそもメスティンは「飯盒」です。炊く料理はお任せあれですが、豚玉丼は自動調理の利点を活かした蓋上調理ができるところも魅力。
蓋上調理とは加熱時に、メスティンの蓋の上で同時に別の加熱作業をしてしまうというもの。蓋上同時調理でできた半熟たまごが絶妙で、見事表紙にも選ばれたレシピとなりました。
「煮る」の章からはこしょう鍋です。
固形燃料で加熱したら完成するメスティン自動レシピですが、こちらのレシピは「鍋」ですので、具材がなくなるまで、とことん楽しむことができます。
その間、出続ける〝だし〟たっぷりの残り汁で、〆に何を楽しもうか……、何パターンも楽しめそうです。
固形燃料にも種類があり、4gのタイプであれば短い時間の加熱も可能。鍋を楽しむにも適しているでしょう。
「蒸す」の章から厳選するのは大変悩ましかったのですが「タイカレーうどん」となりました。
メスティンには専用の底網がありまして、これを使用することで蒸し料理も可能な飯盒なのです。この辺の万能感が人気の理由。
うどんを蒸しながら、缶詰のカレーを蓋上にのせて加熱※。加熱完了後に混ぜるだけと、ごくごくシンプルなのに、めちゃくちゃ美味い。
仕上げに散らすパクチー&ライムとの相性もバッチリです。本当に簡単なのでぜひお試しいただきたい。
※缶詰を加熱するときは必ずプルトップを開けましょう。
最終章「焼く」からは「メスティンパンケーキ」です。
実はレトロなアルミ弁当のようなフォルムも人気のメスティン。こちらのレシピは、そんなメスティンの形状にパンケーキを仕上げるというもの。
角丸長方形のパンケーキが上手にできたら気分も上がる!という人もきっといることでしょう。
43品から厳選した4品、いかがでしたでしょうか。作ってみたくなったはず!
実はメスティン自動レシピはこの43品以外に17品ほどのアイデアレシピも掲載されています。
こちらは担当したスタッフが試作を重ねて制作したもの。もちろんシェフほど手が込んでいる訳ではないのですが「むしろリアルに作るのはこっちのほうだ」と出版社担当者の方にも好評でした。
メスティン自動レシピを担当したスタッフは、実は昨年入社。彼が最初から最後までを初めて手がけた本になりました。
編集者としての道が拓けたのか、はたまた目指すはフードコーディネーターか……
それはさておき、メスティン自動レシピ、ぜひ一度手にとってお試しいただきたいものです。
メスティンが1,600円+税、メスティン自動レシピが1,300円+税と、セットで購入しても3,000円ほどですので。
後日談:発売後5日ほどで、重版が決まったとの連絡をいただきました! 2か月経過して3刷決定!
撮影協力:三輪友紀