あっという間に年が明けました、本年もどうぞよろしくお願いします。
さて、昨年12月に宝島社より発売された「謎解きバラエティ体感BOOKときまくりクイズSHOW!」について紹介します。
本書は、「ミラクル9(テレビ朝日)」や「全国高等学校クイズ選手権(日本テレビ)」、「99人の壁(フジテレビ)」などのクイズ番組を手掛ける放送作家・矢野了平氏監修のクイズ本です。
矢野氏は、高校生のときに「第4回高校生オープン」というクイズ大会で優勝、大学生のときには「アタック25」に挑戦するなど、自身もクイズプレーヤーとして活躍していました。その経験を活かし、現在は数多くのクイズ番組のクイズ制作に携わるクイズ作家の第一人者として有名です。一筋縄では正解にたどり着くことのできない難問を出すことで知られる矢野氏の書き下ろしクイズを1冊にまとめた、これまでのクイズ本とは一味違う内容になっています。
この本はクイズを解き進めることで物語が進んでいく形式になっています。
あなた(読者)はクイズ好きの主人公。賞金10億円をかけた前代未聞のクイズ番組「ときまくりクイズSHOW」に挑戦することになりました。しかし、クイズを解きながら物語が進むにつれて事態は不穏な雰囲気に…。クイズの謎解きだけでなく、ストーリーとしての謎も楽しめる仕立てで、読み応え抜群のクイズ本になっています。
本書ではICHIRAKU STUDIOさんというイラストレーターに、1冊まるまるイラストをお願いしました。キャラクターカット・背景カット・クイズに使うイラストカットなどはもちろん、注目すべきは章ごとのストーリーに沿って仕上げた1枚絵です。
テキストだけでは味気なくなってしまう点を、ICHIRAKU STUDIOさんが独特の世界観で表現した絵のおかげで、テンポよく読み進められ、読者の想像力をかき立てます。
矢野氏のクイズの特徴は、さまざまな要素を取り入れた形式のクイズだということ。たとえばPart6では、問題文がバラバラになっているので正しい文章にするところから始まります。その問題文も5・7・5の川柳形式なので、字数制限も考えなくてはなりません。問題文ができあがったら、最後に答えを導き出してようやく正解にたどり着きます。そう簡単には正解は出さないぞ、という矢野氏の遊び心がたっぷり散りばめられたクイズ構成になっています。
最後に、本書で紹介しているクイズの1つで私が「さすが矢野氏…!」とつい心の声が漏れてしまった1問をどうぞ!
※答えは画像下部をドラッグしてみてくださいね。
①サギ ②カモ ③ワシ →「サギ師にとってカモはワシだったのか」