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手製本作家さんのアトリエへ行ってきました

2024年3月16日
コラム
ふなくぼ

デジタルで本を読むことも増えてきましたが、
紙の手触りやその本の佇まいなどは、
実物でなければ味わえないものですよね。
私は普段から色々な紙の手触りを確かめてしまう紙好きで、
しかけ絵本などにはつい反応してしまいます。そんな中、
1冊1冊丁寧に手製本をされている本間あずささんが営む
「空想製本屋」さんのオープンアトリエがあると知り、足を運んでみました。

東京都小金井市の閑静な住宅街にあるアトリエの中へ入ると、
オーダーで製作された本や、
オリジナルの本がたくさん並んでいて、静かに興奮してしまいました。


折り込んだ紙を広げて、様々な形に変えられるかみあそびの本


草木染めされた紙を表紙に使用した本

雨の日のオノマトペを現した本「雨音」


宮沢賢治の「星めぐりの歌」が載った
広げると星の形になって飾ることもできる本「星めぐり」


ポケットが付いていて、葉っぱを入れられる本「秋のポケット」(上)、
ページをめくるごとに、月の満ち欠けを楽しめる球体になる本「月の舟」(下)

どの本にも本間さんの制作に込めたコメントが添えてあり、
感動してしまいました。

どの本も手元に置いていつまでも眺めていたくなるものばかりだったのですが、
今回は「a tree, a day ,a year」という本を購入してきました。
文字のない、挟まれた紙や木の成長を通して季節や時間の移り変わりを感じられる本です。


手製本ならではの形です。



背景の紙で雪の日なのかな、と気づきます。


紙に落ちる影も楽しめます。

手製本は大量生産できる方法ではないと思いますが、
1冊ずつ丁寧に仕立てられた本は、特別な大切な1冊になり、
また本の形は決まった形はなく、自由でいいんだな、と
凝り固まった頭が少しほぐれました。

空想製本屋さんでは、奇数月にアトリエをオープンしています。
自分だけの本をオーダーしたり、
製本の教室に参加したり、楽しみが広がります。
私の写真と拙い文章では魅力が伝えきれないので、
ぜひ実際に触って、美しい手仕事を体感してみてください。

ふなくぼ
テレビ東京の緩さと猫とガンバレルーヤが好きです。